


このプロジェクトは兵庫県の住宅地に計画された建売住宅である。敷地の西側は既存の道路に接し、東側は崖で遠く街を見下ろすような格好になっている。提示された条件はこの敷地を10の区画に分け、各戸でこの地域で求められる広さと部屋数を確保することであった。
決して広いとは言えない敷地であるから、一般的な配置形式で10戸も配置すると直ぐにギシギシに隙間のないものとなってしまう。我々は建売住宅にありがちな各戸がそれぞれに敷地を目一杯囲い込んででき上がる閉ざされた袋小路のような空間を作りたくはなかった。
我々は出来るだけ開放的にボリュームを配置することを目指して、注意深く区割を行った。西側の道路に接する場所に4区画、敷地の奥の展望を望める場所に6区画とした。道路側の区画を減らし、住戸のボリュームを北側に寄せることで南面に大きく庭を確保することで、道路から敷地の中へ視線が通ることを意図している。また東側の区画は東に望める展望を確保するデッキとテラス分だけ確保し、セットバックさせた。そうすることで敷地中央に幅11,000程度の開けたスペースが確保することができる。その大きく開けた場所には、樹木・低木・ベンチなどを配置することで、公園のような場所を作ろうとしている。
このプロジェクトでは敷地全体を一つのランドスケープとして捉え、公園の様な場所の中で行われる生活を提案したつもりである。