



京都を訪れる富裕層観光客に向けた真葛の新サービス事業。本格的な茶事や茶会を提供して知人以外にもその門戸を開放し、茶の湯文化の訴求に努められている。そのサービスの事業整理とパンフレットのデザインを行なった。
ホテルや旅行代理店などに配布することから、コンパクトなサイズが良いと思われたが、対象者がみみっちくぴらぴらと眺める状態に違和感があったため、蛇腹折りにしたものを広げて一気に見られるものとした。屏風のような連続性をもちつつ折筋がページの区切りのようになるシークエンスは、全体像を掴みやすい上に情報が明瞭に整理できるため、必要な情報にスムースにアクセスできるものと考えている。
もちろん、日本文化として「右前」の作法は守っている。本来、縦書きの作法である「右前」は、左から右へと読む横書きでは不向きでありページ順も逆になってしまう。その解決方法として表紙部分に半分の幅の紙を右から被せることによって、実際に手に取って広げる動作が見て欲しいページ順へと自然と視線が向くようにしている。
この変形折りパンフレットは、日本文化の「右前」に対して、現代の横書きとページ順の矛盾をどのように処理するかという課題に取り組み、ひとつの解決方法に至ったと考えている。