乾陽亮設計事務所のデザイン NewsLetter #26

位牌 きらら

和装の伝統素材を転用した
色鮮やかな位牌

位牌 きらら

位牌 きらら

「位牌きらら」は伝統的な和装で使われる特殊な銀箔をまとった色鮮やか位牌です。高級仏壇の産地として名高い滋賀県彦根市の伝統技術が、扱いの難しい素材を今までにない位牌へと生まれ変わらせました。ひとつひとつ手で色付けされた銀箔はふたつとない文様を描き、きらめく質感はロウソクなどの小さな光でも凛とした存在感を生み出します。



「位牌きらら」は、シンプルな札板が浮遊するより近代的な「角形」、天頂部が丸い札板の伝統的な形状の「櫛形」の2つのタイプで展開しています。特殊な銀箔がもつ煌めきは伝統的な重さの中ではなく、軽さの中でこそ引き立つと考え、どちらも軽さを感じさせることをテーマにデザインしました。

※「きらら」の名称は、伝統的な素材である煌めきのある天然鉱物「雲母(うんも・きら・きらら)」からいただいています。


IMG: きらら「櫛型」と「角形」

きらら「櫛型」と「角形」

色はブルー・オレンジ・ピンクの3種で展開。「角形」は現代のモダン仏壇や手元供養などに似合うように開発したので、伝統的な4寸位牌と比較すると全体の高さは低くコンパクト。


IMG: きらら「角形」

きらら「角形」

キャンチレバーという張り出しの構造で、L字の台座に金で面取りをした札板が浮遊するように作成しています。札板は、より軽く見せるために天地は面取りせず、上下に無限に続く柱の一部を抽出したような形としています。


IMG: 「角形」の構造

「角形」の構造

「角形」を横から見ると札板は下に支えがなく、浮いています。
位牌は伝統的に札板の高さで大きさを測りますが、伝統的な形状の4寸位牌と比べると「角形」はコンパクトにお祀りでき、限られたスペースでも納まります。


IMG: きらら「櫛型」

きらら「櫛型」

伝統的な台座と台輪に櫛型の札板を挿し込む形状です。
台形の台座は、下部分を金箔押し仕上げとし、上部は凹みをつくって同じく金箔押し仕上げの台輪を半分落とし込むようにしています。そうすると黒塗り部分が金箔の構造体の上に被さっているようになり、見た目で軽い雰囲気を作っています。
まだまだ伝統的な形状を好む方も多いため用意した形ですが、その中でもできるだけ軽さを表そうとしました。


位牌『きらら』 DATA
Material: ヒバ カシュー塗装、本金箔、焼箔
Size: (櫛型) H170 × W65 × D40mm /(角形)H156 × W63 × D45mm
Design: 乾 陽亮
Photography: 梅田 彩華(梅田彩華写真事務所)

きららは、木工から塗装、箔押しなどの工程を はじめ、すべてを日本国内で製造しています。ご購入・仕入れなどの相談は吉田松蔵商店まで。

有限会社 吉田松蔵商店(創業 1928年)
〒522-0085 滋賀県彦根市新町39番地
TEL 0749-23-8322
Email 
URL http://www.yoshidamatsuzou.jp


本メール内容についての問い合わせ先

乾陽亮設計事務所
www.inuiyosuke.jp

Email newsletter[at]inuiyosuke.jp

→ 配信停止する ( Unsubscribe from this newsletter list. )